この世界の片隅に|映画の原作となったマンガを紹介|こうの史代作

漫画

こんにちは!

三度の飯より漫画好き、おでん正宗です。

2016年に公開されたアニメ映画「この世界の片隅に」を見て、

あまりにも感動したおでんは、いい年して涙を流しながら帰宅、

すぐにAmazonで原作マンガをポチっていたのでした。

この記事では映画の原作となった、

こうの史代作のマンガ版「この世界の片隅に」について紹介します。

関連記事

アニメ映画「この世界の片隅に」上映当時の記憶
こんにちは!2016年冬「この世界の片隅に」というアニメ映画を観ました。この作品、当時は上映する映画館が少なかったにもかかわらず、見た人の口コミがSNSで広まり、辛口の評論家たちも絶賛したため、次第に動員数...
スポンサーリンク

2016年に公開されたアニメ映画「この世界の片隅に」の原作マンガ

「この世界の片隅に」の書籍情報

  • 題名:この世界の片隅に
  • 作者:こうの 史代
  • 出版:双葉社
  • 連載:漫画アクション 2007年~2009年
  • 既刊:通常版3巻(上・中・下)、新装版(前編・後編)

購入時は、通常版と新装版があるので要注意

こうの史代さんの原作マンガを購入される方は、

通常版と新装版があるので注意が必要です。

通常版は全3巻(上・中・下)、

新装版は全2巻(前編・後編)と構成が変わります。

現在、書店で見かけるのは、ほとんど通常版ですが、

古本店などでは、まだ見かけることがありますし、

装丁が似ているので紛らわしいのです。

通常版 全3巻(上・中・下)

広告

広告

広告

新装版 全2巻(前編・後編)

広告

広告

作者情報 こうの 史代

こうの 史代さんは、広島県出身の日本の漫画家、女性です。

教育熱心な家に生まれて、

あまりマンガを読ませてもらえなかったため、

自分で描くようになったそうです。

こうの 史代の代表作
  • 夕凪の街 桜の国
  • 街角花だより
  • この世界の片隅に
  • ぴっぴら帳
  • 他多数

主要登場人物

  • 浦野(北條)すず 主人公
  • 北條 周作 主人公の夫
  • 黒村 径子 周作の姉
  • 黒村 晴美 径子の娘
  • 白木 リン 遊郭の遊女
  • 水原 哲 すずの幼馴染のガキ大将

原作マンガ「この世界の片隅に」の魅力、映画との比較

原作レベルで、かなり綿密な取材がされていた事が分かる

映画「この世界の片隅に」が評判になったので、

TVでも何度か特集されたりしました。

特集では片渕監督の綿密な取材について高い評価を受けていました。

それは、おでんも確かにそう思うんですけど、

こうの史代さんの原作マンガ読んでみると、

原作もまた綿密な取材や調査に基づいて書かれていました。

原作の段階でかなりの裏付けのある状態で、

それを映画にする段階で片渕監督がさらに細やかに行った感じです。

焼夷弾の形などは原作と映画では結構違って書かれていますが、

映画の方がより正確なのでしょう。

映画はある場所は原作にかなり忠実であり、

またあるシーンは、大胆に改変、カットされています。

それは映画という限られた時間の中でですから当然だと思います。

例え改変されていたとしても良心を感じる改変でした。

原作はもちろん素晴らしい作品でしたが、

比べてみると映画はかなり観やすいと感じました。

映画ではカットされていた部分、引っかかった部分が分かる

白木リンのエピソードが補足されて、色々すっきり

原作を読んで分かったのが映画ではカットされていた部分です。

映画でも登場はしたものの、

あまり深く描かれなかった白木リンと夫周作の話。

おでんも映画を見ていて???となった部分ではあります。

映画ですずさんが、夫に対して怒るシーンがあるんですが、

「夫婦いうて、こんなものですか」って言って、

あれ、映画だけ見ると、

すずさんが、兵隊になった幼馴染の水原と関係するのを

黙認するような夫の言動に腹を立てているのかとも思ったんですが、

原作ではあのシーンの前に白木りんの話があります。

水原と久しぶりに再会する前に、

すずさんは「夫にとって自分は白木りんの代用品なのではないか」

という疑念を抱いていたと考えることができます。。

原作マンガを読むと、あのシーンは白木リンのことを一切話さないで、

自分に対して秘密を持っている夫に対する怒りだったと分かります。

そして兄の葬儀からの帰途での夫婦喧嘩は、

お互いのジェラシーからくるものだったと分かります。

また、その後の話で夫婦の秘密がなくなってわだかまりが解消されます。

この部分は映画を観てから原作マンガを読んだことで、

まるでスピンオフを読んでいるような気分にもなりました。

作者 こうの史代 のあとがきに感動する

作者のこうの史代が原作マンガのあとがきに、

”自分はまだ死んだことがないので死が最悪の不幸であるのかどうかわからない。

命の尊さだの素晴らしさだのも厳密には分からないかもしれない。そのせいか死の数で悲劇の重さを量らなければならない戦災ものをうまく理解できていない気がする。

そこで「この世界の片隅に」では戦時の生活がだらだら続く様子を描くことにした。

そこにもあったはずの誰かの生の悲しみやきらめきを知ろうとした。”

マンガ版 「この世界の片隅に」あとがきより

と書かれています。

おでんは、これを読んでまた感動しました。

「この世界の片隅に」は、よくある反戦漫画ではないと感じさせます。

これは、作家の感性がにじみ出ているからだと思います。

まとめ

この記事では「この世界の片隅に」の原作マンガをご紹介しました。

この作品の魅力は、

  • 原作レベルで、かなり綿密な取材がされていた事が分かる
  • 映画ではカットされていた部分、引っかかった部分が分かる
    • 白木リンのエピソードが補足されて、色々すっきり
  • 作者 こうの史代 のあとがきに感動する

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

では、また!

タイトルとURLをコピーしました